ごあいさつ
戦後15年たって、私達は生まれました。「ダッコちゃん」が日本中を席巻していました。世はいざなぎ景気にまっしぐら。一億人中流社会ニッポンの中で、ある程度不自由のない少年少女時代を謳歌してきたことと思います。
一方、米軍の施政権下におかれ、嘉手納基地の門前町として喧騒、親善、混沌、享楽、矛盾、戦果、世替わり…、ドラスティックな環境のなかにもしたたかに繁栄してきたわが街、わがふるさとがありました。先達の背中を追いかけるように、私達はいつの間にやらチャンプラリズム精神※1を培い、今日まで逞しく生きてきたのです。そして、ついには憧れの「アラ還」と呼ばれる世代にまで清く、しなやかに成長することができました。
そんなころ、思い出すのは青春時代。テストに照準をあわせ一心不乱に学習した日、教室の片隅で意味もなくだべった日、ただひたすら校庭で真っ黒になった日、恋、汗、涙などすべてがまぶしく輝いたあの日が脳裏をよぎるのです。
このイベントは、やがては社会の第一線から退くことになる私達が「還暦」の名の下一同につどい、酒などを酌み交わしながら永年培ってきた友情論議に花を咲かすことにより、これまでの歩みを振り返りながらもその足跡を広く社会の財産とし、本市ひいてはわがふるさとの産業・経済・社会福祉の発展に寄与することを目的として開催します。